掛けられる

「彼は私に何も望まないなあ」と、付き合い始めて1年半が過ぎた頃から思っていました。
彼と私は、熱烈に・・・といっても良いくらいに一気に惹かれあって
お付き合いにまで進展したのです。
物静かではありますが、強い意志を感じさせる彼。
そして何よりも、話をしていても黙っていても「自分らしい自分で居られる」と思ったことが
彼とのお付き合いにまで進展させるポイントだった気がします。
最初は、互いの存在があれば良いという状態でもわかるのですが
ここまでお付き合いをしてきても彼は、私に何1つ望まないのです。
「君が居てくれるだけで支えになる」
「こうして話をしてるだけで癒される」というのです。
果たして本当にそうなんだろうかと思いましたし
何かしら「掛けられている」私でありたいとも思うようになりました。
もしかしたら、彼に対して理由のようなものを求めていたのかもしれませんね。
そんな思考の違いから小さな行き違いも生まれはしましたが
彼はスタンスを変えることはありませんでした。
「存在しているだけで十分だと思われていることの幸福さ」というものに
遅ればせながら気がついたとき、私は自分の中で勝手に生み出していた
不安材料のようなものを拭い去ることが出来ました。